【読書感想文】Learn or Die 死ぬ気で学べ~プリファードネットワークスの挑戦【書評】
2020-11-08Content
はじめに
おはようございます!こんにちは!こんばんは!
のふのふ(@rpf_nob)と申します!!都内のスタートアップでフロントエンドエンジニアとして働いています。
今回は「Learn or Die 死ぬ気で学べ~プリファードネットワークスの挑戦(西川、岡之原)」という本を読んだ感想・レビューを書いてみました。
「プリファードネットワークス」×「Learn or Die」という組み合わせだけで読む理由となりました。
プリファードネットワークス(PFN)とは
本書には「Preffered NetWorks(PFN)は最先端の技術を最短路で実用化することで、これまで解決が困難であった実世界の課題解決を目指している。交通や製造、バイオヘルスケア、ロボット分野などの課題を、コンピュータの力で解決する。具体的には、自動運転や、わずかな血液からがんを見つける技術の実用化などを進めている」と書かれています。
個人的に知っていたこととしては、深層学習のフレームワーク「Chainer」を開発した会社ということで、AI 技術に関しては日本で 1 番すごい会社ということくらいでした。
昨年深層学習について学習した時に、以下の「Chainer チュートリアル」で勉強しました。Python の基礎から機械学習で使われる数学やデータ分析の基本的なことも学べるので、大変わかりやすく勉強できたのを覚えています。
本書の要約
本書の目次は以下のようになっています。
- 【存在意義】プリファードネットワークス(PFN)とは何か
- 【理想】チームで成果を最大化する
- 【情熱】何よりも自由を確保する
- 【価値基準】常にラーニングゾーンに身を置くために
- 【技術革新】深層学習の面白さ
- 【組織開発】「何をやるか」と同じだけ重要な「誰とやるか」
- 【資本政策】9 割に及ぶ失敗を「推奨」するために
- 【未来】AI とロボット、我々が据える未来予想図
簡単に要約すると、創業者 2 人(西川徹氏と岡野原大輔氏)の出会いから PFN の設立、行動規範や会社の理念、AI やロボットなどの未来をどう見ているかなどを説明されています。
その中で「行動規範」の話が自分の中で大きく刺さったので感想を書きたいと思います。
行動規範
PFN の行動規範(PFN Values)として次の 4 つが掲げられている。 前身の PFI から分裂したときに、社員全員参加で議論し決定したそうです。 行動規範がない会社やトップダウンで決めた行動規範の会社が多いと思いますが、新たに社員が入社した際にも指針となるので、全ての会社がこのように行動規範を掲げておくのは重要だと思いました。
- Motivation-Driven(熱意を元に)
- Learn or Die(死ぬ気で学べ)
- Proud,but Humble(誇りを持って、しかし謙虚に)
- Boldly do what no one has done before(誰もしたことがないことを大胆に為せ)
Motivation-Driven(熱意を元に)
PFN で考えるモチベーションとは、基本的には自分の中に価値基準があり、自分たちが「これが大事だ」と思えることで目標を達成する。そういう仕事をしようという意味であり、仕事の難易度も簡単すぎる「コンフォートゾーン」と難しすぎる「パニックゾーン」との間の、ちょっと背伸びすればできる「ラーニングゾーン」に設定すると、モチベーションが高く仕事ができるそうです。
たしかに、「これをやってください」と言われてただこなすだけではただの作業となってしまうので、モチベーションはない状態ですし、簡単な仕事もただの作業、難しすぎる仕事はパニックに陥いる。となるので、ちょっと背伸びすればできるタスクというのが一番モチベーション高く仕事できますね。
あと、マニュアル化された仕事もただの作業になるので、個人的にはマニュアル化するところまでやったら、次の新しいことを学んでいく姿勢でありたいと思っています。
Learn or Die(死ぬ気で学べ)
本書のタイトルにもなっているので、これが一番の行動規範になっていると思います。 社員が一番口にすることが多く、最も意識されている行動規範だそうです。
まず最初にこの本に出会った時の印象として、あの Chainar を開発した PFN の天才集団でも死ぬ気で学べと掲げていて、自分みたいな凡人が同じような成果を出すためにはマジで死ぬしかないな(笑)くらい思いました。
創業者の西川氏は自分たちのことを「泳ぐのをやめると死んでしまうマグロ」と例えているそうです。新しいことを常に取り込んでいないと、技術者としても技術としても死んでいる状態になってしまう。 ビジネスマンとしてエンジニアとしてこれくらいの考えで続けていないと何も成果を出せないと考えさせられる内容でした。 また、一つの専門知識を追究するのではなく複数の専門性を持つことを推奨していることからも、死ぬ気で学ばないと成り立たないことかなと思いました。一つを極めるだけでも相当な努力が必要なのに、複数を極めるには並大抵の努力が必要かわかると思います。
Proud,but Humble(誇りを持って、しかし謙虚に)
複数の専門性を持っていたとしても、新しいことを学ぶときは素人であり、そこでは謙虚に学びましょうということです。PFN では採用の際に、自分より凄いと思う人を採用するという基準があるそうです。人材は良い人材のところに集まってくるので、自分たちが最高の人材であることに誇りをもって磨いていくことが必要であり、新しい分野では恥を恐れずどんどん質問したり、挑戦していく謙虚さを持つことが大切だと言っています。
「恥を恐れず」というところが結構できなかったりしますよね。やっぱり恥を恐れて動き出さないことが問題だと思うので、謙虚さをもって挑戦していきたいと考えさせられました。
Boldly do what no one has done before(誰もしたことがないことを大胆に為せ)
前述の三つはやり方の話ですが、こちらは「誰もしたことがないことをやれ」とはっきり言っており、誰もやっていないインパクトの大きいこと、少しの改善ではなく世の中をガラリと変えてしまうようなことをやるべきだという主旨だそうです。「イシューからはじめよ(安宅和人)」の良いイシューのようなイメージでしょうかね。 良い問題設定をして解決すれば結果として皆が喜んでもらえるものになる。
自分は狭い業界で特定の人に楽しんでもらえるように仕事していたので、「世の中をガラリと変えてしまうような仕事」を純粋にしてみたいと考えさせられました。
まとめ
今回は「Learn or Die 死ぬ気で学べ~プリファードネットワークスの挑戦(西川、岡之原)」という本を読んだ読書感想文を書いてみました。
他にも業務時間の 20%を別のプロジェクトをやったり新しいことをやったり論文を書いたりという 20%ルールがあったり、洒落たオフィスにお金を使うなら GPU ボードを選んだり、500 年後の世界を考えていたりという話も書かれているため、面白いし、ものすごく勉強になる本だと思います。
AI やロボットに興味がなくても、ビジネスマンなら読むべき 1 冊だと思います!! 行動規範の部分だけでも読むと意識改善に繋がると思います。
最後まで見ていただきありがとうございました!!!!! 今後も読書感想文も書いていきたいと思いますので、何かありましたら Twitter とかでコメントいただけたらと思います!! この記事が良かったと思ったら SHARE していただけると泣いて喜びます 🤣